いろいろスポーツ教室で、ゴールボール体験をしました!これまでパラリンピックスポーツの中では、ブラインドフットボールを体験したことはありましたが、今回は視覚障がい者のスポーツで「ゴールボール」に挑戦しました。
日本代表の高田朋枝選手
ゴールボールの指導にいらして下さったのは、日本代表として北京パラリンピックでも活躍された高田朋枝選手!!そして、サポートでいらしてくださった斉藤隼人さんがルールの解説やボールの扱い方などを丁寧に教えてくださいました。
ゴールボールのボールは、けっこう大きくて重かったです。中に鈴が入っていて、転がすと音がなります。アイシェードをつけると、真っ暗で何も見えなくなるので、ボールの音や仲間の声などに耳をすませてプレーします。
目が見えないってどんな感じ?
まずは準備運動。目を閉じてボールを仲間に渡したり、声を聞いて人の位置を確認したりしました。目で見て入ってくる情報に頼っている私たちは、目を閉じて耳や肌で感じる情報だけでコミュニケーションを取るのがとても難しいです。目が見えないってどんな感じなのか、実際に体験してみました。
アイシェードをつけて何も見えないと、とても不安になります。どっちを向いているのか、誰が近くにいるのか、何も分かりません。
全身でボールを止めてゴールを守る
次に、ボールがゴールに入らないように守る練習をしました。
ゴールボールは、3人一組でチームをつくり、それぞれのポジションでゴールを守ります。体を横に寝かせ、全身を使って転がってくるボールがゴールに入るのを防ぎます。
高田選手が、「はい、右!」「次は、左!」と言われた方にボールが来たと思って、手足を伸ばして守ります。全身を使って動くとかなりハードな動きでした。
速いボールが来ることもあるので、体を強くして止めなければなりません。
コートラインの凸凹を確認!
ゴールボールのコートラインは、ガムテープの下にタコ糸を引いてあるので、凸凹しています。その線を触りながら、自分の位置を確認し、ゴールとの距離感や守備範囲などを把握します。
まずは、アイシェードなしの見える状態で試合をやってみます。ボールを転がして、それを全身で止める基本を体験してみました。
親子体験だったので、親チーム vs 子どもチームで試合をやってみましたが、目が見える状態では、みんなボールをキャッチできました。
パスを受けてボールを蹴る
次は、アイシェードを着けて試合をやってみましたが、最初はぜんぜんボールの場所が分からず、身動きがとれませんでした。
ラインの凸凹を触って、自分の守備範囲を確認し、いざ試合開始!
後ろのラインは、足で凸凹ラインの位置を確認し、少し助走をつけてボールを転がします。
ボールの音が近づいてくるのをよーーーく聞いてゴールを守りますが、ボールにはほんのちょっと手が届かず、ゴールイン。
パスを出すのも一苦労です。相手に伝わる声の大きさや言葉の遣い方が求められます。「そこに」と言われても、どこかわかりませんし、「あっち」と言われてもどっちの方向だか分かりません。相手の気持ちを想像して言葉を選んで話すことが、とても大事なんですね。
日本代表選手に挑戦!!
最後は、日本代表の高田選手に挑戦!!子どもたちはアイシェードなしでボールを転がし、高田選手を相手にゴールできるかどうか、一人ずつボールを投げてみました。
結果は、惨敗…。全部止められてしまいました。かなり端の方へ投げたり、斜めに投げたりしましたが、高田選手は完璧に止めてしまい、まったく敵いませんでした。さすがでした。
最後に、高田選手の投球を見せてもらいました。これまでとは比較にならないほど速く、とても止められる気がしませんでした。まともに当たったら、かなり痛いと思います。
ゴールボール体験で学んだこと
目が見えない相手に伝える時は、声の大きさや言葉の遣い方を考えなくてはなりません。「そこにある」と言われても、どこかわかりませんし、「あっち」と言われてもどっちの方向だか分かりません。相手の気持ちや状況を想像して言葉を選んで話すことが、とても大事なんですね。いつもおしゃべりしている子どもたちですが、高田選手のお話を聞くときは、自然と静かになっていました。
試合でしっかりボールを止めることはできませんでしたが、ゴールボールを楽しみながら「目が見えない」感覚を体験することができました。チームメイトや周りの人のアドバイスや耳からの情報がとても大切で、相手を信じられなければ一歩も動けないことが分かりました。
高田選手、斉藤さん、本当にありがとうございました。
これからも益々のご活躍を、みんなで応援しています!!
コメント